司法書士のための内容証明の書き方 電子内容証明(e内容証明)を司法書士が使ったらどうなる?
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こんにちは。

これまで5032件の借金問題を解決してきた、ひまわり司法書士法人の本松です。

今回は司法書士のための電子内容証明(e内容証明)の書き方についてお伝えします。

新人司法書士くん新人司法書士くん

電子内容証明…、ちょっと気になるけど。債務整理業務に活用できますか?

電子内容証明郵便とはe内容証明ともいわれ、24時間インターネットから内容証明を送れるサービスです。窓口発送にくらべ、利用者が便利に内容証明を差出すことができるようになっています。

司法書士の本松司法書士の本松

電子内容証明の利用を強くオススメします。作業効率が圧倒的に良くなりますよ。

今回は、電子内容証明郵便の特徴を説明をして債務整理業務における活用方法をお伝えしますので、e内容証明について理解を深めて、今後の業務の参考にしてくださいね。

電子内容証明郵便の特徴

電子内容証明郵便のメリット

  • 【24時間いつでも利用できる】インターネットでの送付になるので、24時間いつでも利用できます。一般の内容証明のように、郵便局の営業時間を気にする必要はありません。急ぎの案件などは、夜中でも発送できると便利ですね
  • 【個人情報の保護 】最近、ますます厳しくなった個人情報の保護。内容証明文書も機密性の高い文書です。外に持ち出すことのない電子内容証明を使用することで、情報の保護ができます。
  • 【封筒・用紙が不要で経費・時間の削減につながる】封筒も不要で、文書を3通用意する必要もありません。事務コストの大幅な削減になります。窓口まで行かなくて済むのも大きいですよね。
  • 【20字×26行といった文字数の制限がなく、職印も不要! 業務の迅速化、効率化につながる】窓口送付では、字数や行数に制限があり、頭が痛くなるほどのルールがあります。細かいルールのため、窓口で修正が必要になることもあり、使い勝手が悪く感じられます。電子内容証明は、制限が厳しくないので、業務を効率的に進めることができます。
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    職印も不要です。事務員さんが業務をしているところでは、機嫌の悪い忙しい先生に「職印の捺印をお願いします」とお願いする手間と時間が省けますね。

  • 【クレジットカードの支払いが可能】事前に登録したクレジットカードで簡単に支払いが可能です。領収書や現金処理の手間も省けます。
  • 【高級感がある】用紙、封筒ともに、郵便局の定型のものを自動的に使用してくれます。厚みのある用紙できちんとしているため、高級感があります。
  • 【複数の受取人宛に同じ文面を同時に送付できる】複数の受取人宛に同一の内容証明郵便(受取人だけ変更したもの)を同時に差し出すことができます。

電子内容証明郵便のデメリット

  • 【1回だけの利用には向いていない】簡単ではありますが、初回の登録にも手間がかかります。複数回、内容証明送付の業務をおこなう士業向けのサービスです。内容証明業務が1年に1回程度の方には窓口送付がオススメです。
  • 【職印が押せない】司法書士の職印が押せないため、迫力がないと感じる方もいらっしゃいます。そのため、今でも司法書士等の専門家が内容証明を発送する際には、一般の内容証明郵便を利用するケースが多くなっています。
  • 【枚数の制限がある】用紙の枚数制限があり、5枚以内と決められています。
  • 【短い文書では窓口送付の方がお得になる】時効援用通知書などは短い文書のため、1枚で済ませることもあります。用紙1枚だと、窓口送付の方が料金はお得になります。
  • 【東京からの発送のみ】すべて新東京郵便局から発送されるので、配達先によっては窓口送付の方が早く相手方に到達することがあります。

通常の内容証明と電子内容証明の共通点

通常の内容証明郵便と電子内容証明郵便には、共通点を見てみましょう。

司法書士の本松司法書士の本松

電子内容証明は、職印がないため効力が弱いと思われがちですが、両者の法的効力に違いはありません。電子内容証明も裁判の証拠にもできますし、同じ用途で使用できます。

どちらも配達証明をオプションでつけることができ、相手に到達したことを確認することができます。また、使用文字の種類が同じで、仮名、漢字、数字、英字、括弧、句読点、その他記号です。返信用封筒や図面など内容証明以外のものを送ることはできないことも共通しています。

料金の比較

次に、内容証明の料金を比較してみました。

内容証明郵便(520字以内)の場合の比較

通常の内容証明郵便:

基本料金 84円
一般書留料金 435円
内容証明料金 440円
配達証明料金 320円
1,279円

  電子内容証明郵便:

基本料金 84円
一般書留料金 435円
内容証明料金 382円
電子郵便料金 15円
謄本送付料金(通常送付) 304円
配達証明 320円
1,540円

内容証明郵便(1500字)の場合の比較

通常の内容証明郵便:

基本料金 84円
一般書留料金 435円
内容証明料金 960円
配達証明料金 320円
1,779円

電子内容証明郵便:

基本料金 84円
一般書留料金 435円
内容証明料金 382円
電子郵便料金 15円
謄本送付料金(通常送付)

304円

配達証明 320円
1,540円電子内容証明では、用紙1枚に最大1,500文字の記載が可能です。そのため、1500文字以内では、電子郵便料金と内容証明料金に加算がありません。

短い内容の文書1枚を送付するときは、窓口送付がお得になります。一方で、用紙が複数枚になる場合は、電子内容証明の方がお得になります。

新人司法書士くん新人司法書士くん

枚数が1枚なら窓口から送ってもいいんじゃないですか?

司法書士の本松司法書士の本松

いやいや、何を言っているんですか。電子内容証明を利用することで作業効率が圧倒的に良くなります。郵便局へ往復する移動時間、順番待ち・確認待ちの時間(これが長いですよね)等を考えると、たった200円程度の差なら圧倒的に電子内容証明の方がコスパが優れています。

電子内容証明郵便の登録方法

電子内容証明郵便を利用するには、登録が必要です。新規登録をしてみましょう。

新規登録をする

まずはこちらのサイトから新規登録をおこないます。

 「新規利用登録」をクリックします。「1年間利用のない場合は、自動的に登録が削除されます…」というメッセージが表示されますので、「次へ進む」をクリックしてください。

仮登録画面が表示される

メールアドレスとパスワードを入力し、「次へ進む」をクリックしてください。  仮登録内容確認画面が表示されるので、入力内容を確認して「次へ進む」をクリックしてください。仮登録が完了します。

入力したメールアドレス宛に日本郵政よりメールが届く

メールに記載されたURLをクリックして、本登録をおこないます。

登録画面が表示されます。パスワードを入力して「ログイン」ボタンをクリックします。

本登録画面が表示される

必要事項を入力して「次へ進む」をクリックします。

本登録内容確認画面が表示されます。「次へ進む」をクリックしてください。

決済方法を選択する

「クレジット決済」がオススメです。支払いに使用するクレジットカードの情報を入力し「次へ」をクリックしてください。

「クレジットのお支払い情報の登録画面」が表示されます。確認して「次へ」をクリックしてください。

本登録完了

登録したメールアドレス宛にも、本登録完了のメッセージが届きます。

 

電子内容証明郵便の作成・送付方法

登録が完了したら、実際に内容証明郵便を送付してみましょう!作成送付の手順を説明します。

文書を作成する

登録画面の下から文書ファイルのひな型をダウンロードできます。[説明書・文書ファイル雛形ダウンロード]をクリックしてください。

縦書き・横書きのWORDのひな型どちらかを選択して、ダウンロードします。余白だけが決められた、WORDが開きます。送付文書を作成し、保存してください。

電子内容証明郵便にログインする

登録したメールアドレスとパスワードを入力してください。

差出方法を選択する

通常は「かんたん差出」を選択します。差出人、受取人がそれぞれ1名で、1通の電子内容証明を送付する方法です。

「文書ファイル指定」画面が表示される

事前に作成した文書を指定してください。

「差出人登録」および「受取人登録」をする

配達証明付与は「する」を選択しましょう。

まとめ

以上、司法書士のための電子内容証明(e内容証明)の書き方についてお伝えしました。 実務では、まだまだ通常の内容証明の利用が比較的多いのですが、電子内容証明を上手く使うことで、コスト削減、時間短縮、業務の効率化につなげることができます。

司法書士の本松司法書士の本松

何度も言いますが、電子内容証明はメチャクチャ便利ですよ。件数が増えてくると、電子内容証明を活用することで劇的に業務効率化が進みます。苦手意識を持たずに取り組みましょう!

メリットも多いので、これから内容証明作成業務を受任する司法書士の方は、ぜひ登録してみてください。
司法書士の本松司法書士の本松

最初の1回目は、練習のために事務所宛に送ってみる、自宅に送ってみるということを試すのもいいですね。

登録も簡単にできてしまいますので、ぜひ今度の実務に電子内容証明を活用してくださいね。

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